映画製作の「東宝」が2020/2/25に優待の変更がありました。改悪か拡充か?意外と良い指標と東映の比較もありますよー。
2020/2/25に株主優待制度の変更に関するお知らせがあった「東宝株式会社」(東証1部)の変更内容と指標はどんな感じでしょうか?
🏦 事業の内容は・・・
『当社の企業集団は、当社、子会社47社、関連会社12社(うち連結子会社34社、持分法適用関連会社4社)で構成され、映画事業(映画の製作・配給、映画の興行、映像ソフト等の製作・販売)、演劇事業、不動産事業(不動産の賃貸等、道路の維持管理・清掃・補修、不動産の保守・管理)及びその他の事業(物販・飲食業、娯楽施設等の経営、会計業務のコンサルティング及び指導等)に携わっております。』(有価証券報告書より抜粋)
道路の維持管理までやっているんですね。
🏦 ざっくりと沿革・・・

🏦 変更の理由は・・・
『当社は、株主の皆様からの日頃のご支援に感謝し、当社グループの事業へのご理解を深めていただくために、株主優待制度として、営業に支障のない範囲において映画・演劇へのご招待を実施しております。
この映画・演劇へのご招待は、昭和30年代より半世紀の長きに亘り内容をほぼ変更することなく実施してまいりましたがこの間の映画・演劇における興行環境の変化は著しく、本来の制度趣旨に照らして、株主優待の内容がバランスを欠く部分も見られるようになりました。
そこで、株主優待制度をより持続的なものとするため優待内容の適正化を図るとともに、運用面での利便性も向上させるべく検討した結果、以下のとおり、株主優待制度の内容を変更させていただくことといたしました。』
(適宜開示より抜粋)
🏦 優待内容は・・・
現行 2月末と8月末の年2回
100株以上 | 優待券2枚 |
500株以上 | 優待券8枚 |
1,000株以上 | 招待券6枚 |
2,000株以上 | 招待券12枚 |
3,000株以上 | 招待券18枚 |
5,000株以上 | 招待券36枚 |
10,000株以上 | 招待券60枚 演劇ご招待 6公演分、A席券1枚 |
20,000株以上 | 招待券90枚 演劇ご招待 6公演分、A席券1枚 |
30,000株以上 | 招待券120枚 演劇ご招待 6公演分、A席券2枚 |
50,000株以上 | 招待券150枚 演劇ご招待 6公演分、A席券3枚 |
100,000株以上 | 招待券180枚 演劇ご招待 6公演分、A席券3枚 |
変更後 2月末と8月末の年2回
100株以上 | 招待券1枚 |
500株以上 | 招待券3枚 |
1,000株以上 | 招待券5枚 |
2,000株以上 | 招待券10枚 |
3,000株以上 | 招待券15枚 |
5,000株以上 | 招待券18枚 |
10,000株以上 | 招待券20枚 演劇ご招待 1公演分、S席券2枚 |
*なお、TOHOシネマズ錦糸町オリナス、TOHOシネマズ錦糸町楽天地、OSシネマズミント神戸、OSシネマズ神戸ハーバーランド、長野グランドシネマズ、静岡東宝会館での利用は提携解消なのでできなくなります。
優待券は800円で映画を観れましたが、それが無くなって全部招待券になりましたね。
変更後は保有株数が増えると枚数が少なくなっていますので改悪でしょうか?
でも、100株だと招待券が1枚になったので・・・どうなんだろ?
まあ、安く観られる条件が増えてきたので優待券の意味はあまり無くなったのかもしれませんね。
🏦 開始時期は・・・
2020年8月末日現在の株主名簿に記録された株主さんからになります。
この優待が欲しい方は2020年8月27日までに保有して下さい。
🏦 発表後の株価推移は・・・
発表前 02月21日終値 3,830円
発表日 02月25日終値 3,645円 17:00発表
発表後 02月26日終値 3,610円
前日差 -35円(-0.96%)
発表後 02月27日終値 3,485円
前日差 -125円(-3.46%)
適宜開示速報で優待制度以外のお知らせはありませんでした。
コロナウイルスの影響と重なって大きく下げてしまいました。
発表日2020年2月26日終値の株価が、3,610円でしたので、この日の株価だと
最低優待権利の100株で361,000円必要になります。
3月4日現在は、3,505円です。
(他に手数料などかかります。)
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2020年2月期の年間配当金は・・・55円(特別配当20円含む)です。
2月12日時点の配当利回りは、約1.57%になります。
予想EPSでの配当性向は、28.5%なのでちょっと低めな感じです。
🏦 2月26日時点で優待が変更したと仮定しての配当+優待概算の年間予想利回りは・・・3610
(映画は1,800円、公演は帝国劇場S席14,000円として算出しています。)
100株 | 361,000円 | |
7,300円相当 | 2.02% | |
500株 | 1,805,000円 | |
32,900円相当 | 1.82% | |
1,000株 | 3,610,000円 | |
64,000円相当 | 1.77% | |
2,000株 | 7,220,000円 | |
128,000円相当 | 1.77% | |
3,000株 | 10,830,000円 | |
192,000円相当 | 1.77% | |
5,000株 | 18,050,000円 | |
307,400円相当 | 1.70% | |
10,000株 | 36,100,000円 | |
614,000円相当 | 1.70% |
100株が一番利回りが良さそうです。
10,000株で公演招待券が2枚あっても5,000株と同じ利回りなんて上手く出来てますね。
直近1年間の高値は、4,915円(2019/06/20)・安値は、3,285円(2020/03/20)
差は、1,630円です。中間値は、4,100円ですので現在はこれより下がっています。
ここ5年間では3,500円位が中間っぽいので中間値に戻った感じです。
🏦 2/25日終値の5年前までと10年前の同日(休みの場合は翌営業)株価の推移です。

2020年はコロナ騒動で下がっていますが、トレンド的には上昇しています。
10年間の年単位のチャートです。
*2020年は3月4日まで

🏦 決算経営指標等の推移です。


グラフで見ると売上は上がっていますが、利益は若干下がり気味です。
有利子負債は下にへばりついていますね。

*フリーCFは、営業CF+投資CFでプラスが望ましいが大規模な設備投資などで一時的にマイナスになることもあります。
*現金残高は、現金及び現金同等物の期末残高です。(年々少なくなっていく会社があったとしたら要注意ですね。)
フリーCFは2018年(投資CFが有価証券の取得、有形固定資産の取得による支出、投資有価証券の取得によって減少)以外はそれほど変化はありません。
直近連結の5年間では、







お天気で言えば、快晴まではいかないけど晴れって感じですね。
良い感じです!
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🏦 大株主の状況(上位5番目まで)
・阪急阪神ホールディングス株式会社
12.67%
・阪急阪神不動産株式会社
8.41%
・エイチ・ツー・オーリテイリング株式会社
7.59%
・日本マスタートラスト信託銀行株式会社
5.29%
・日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社
3.61%
*個人その他の単元株主数22,483人で、その他と合わせた所有株式数の割合は全体の23.04%と少なめです。
(2019年2月28日現在)
🏦 当年度 特定投資株式(貸借対照表計上額上位5番目まで)
・㈱フジ・メディア・ホールディングス
18,572,100株
*営業上の協力関係を維持・強化するため
・㈱丸井グループ
3,779,300株
*営業取引の円滑な推進のため
・㈱東京放送ホールディングス
2,795,724株
*営業上の協力関係を維持・強化するため
・㈱バンダイナムコホールディングス
660,528株
*同上
・日本テレビホールディングス㈱
1,481,700株
*同上
映画の会社で東映と比較してみました。
*東宝の特色:
『阪急系、発祥は映画興行。邦画配給、興行収入で断トツ。映画館跡地利用の不動産賃貸が下支え』
*東映の特色:
『映画製作・興行収入中位。アニメ、実写戦隊物に強み。テレ朝と株式持ち合い、同局ドラマ制作も』

(直近の有価証券報告書より、株価などは2020年3月3日現在)
・カッコ内の数字はsatou独自の判断基準です。
・流動負債/流動資産は数値が小さい方が流動資産が多いです。
東映の株価は高いですね〜〜〜。買えません・・・。
2社共売上成長率は鈍化していますが有利子負債が少ないのは良いですね。
でも、ちょっと配当が少ない気もしますが・・・。
映画系の指標は悪いようなイメージが自分の中にあったのですが、こんなに良かったんですね。
🏦 一株益の推移は・・・

東映、高いですが2期前からちょっと失速気味です。
東宝は安定していますね。
でも、トレンド線は2社共上がっています。
売買ご判断は・・・・・ご自身の責任でお願いしま〜〜す。

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